今回は桐野夏生さんの『燕は戻ってこない』を読み終えたので書評していきたいと思います。
またこの記事は「ネタバレを含みます」
そのため、もしもまだ読んでいない方やこれから読もうと考えている方がいらっしゃいましたら、読み終えた後に再度訪問して頂くことをオススメします。
それでは目次です。
あらすじ
念の為にあらすじ紹介。
この身体こそ、文明の最後の利器。
29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。
子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかった――。
北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。
「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。
引用:Amazon
私の場合は小説を読む前に簡単にあらすじを見たりするのですが正直この段階ではあんまり惹かれませんでした。
内容もセンシティブな話なので、皆様の読んだキッカケとかしりたいです。
ちなみに私は結局「ジャケ買い」でした笑
ネタバレ
さて、ここからは先程のあらすじを更に詳しく深堀りしていきます。
先程のあらすじでも少し出てきた「リキ」(主人公)は病院務めです。
給料は、14万円と安く、かなり貧困層でした。
そこである日、卵子提供のアルバイトを持ちかけられます。
リキは、面接を受けた際、代表からサロゲートマザー(代理母)をやらないかと提案され、ひとまず相手夫婦と面会することを決めます。
その夫婦はなかなか妊娠することができずに不妊治療にも多額の資金を払っているという話でした。
そこでリキは報酬として1000万円を要求します。完全にビジネスと割り切るシーンですね。
相手夫婦はこれを了承します。
それから、「酒やタバコをやめて」「清潔で健康な体を保て」といった指示を出されます。
そういった思いやりのない態度にリキは反感を持ち飲み会で再会したかつての職場の上司で不倫相手だった日高とホテルに行き、さらに東京に帰ってからセラピストのダイキとも関係持ちます。
これは無論契約違反です。
後日、妊娠が発覚。
さらに双子。
悩んだ末、リキは、妊娠したが相手がはっきりしないことを悠子に打ち明けますが、、
という感じです。
ホストマザーとサロゲートマザー違い
話でも少し出てきましたが、改めて解説します。
- 依頼を受ける側の女性の卵子を用いて人工授精をして懐胎する場合は代理母(サロゲート・マザー)
- 依頼する側の女性の卵子を用いて体外受精した受精卵を子宮に着床させて懐胎する場合は借り腹(ホスト・マザー)と区別される。
引用:SURROGACY
他の著書
今回の作品で桐野夏生さんに興味を持たれた方のために主な作品を紹介します。
(タイトルのみですみません!)
などがあります。
興味のある方は是非手に取ってみて下さい。